美容クリニックは通常の病院とは異なる点も多く、今までと同じ心構えで転職活動をすると上手くいかない可能性があります。美容看護師への転身をめざす方は、まずは仕事内容、職場環境、待遇などについてしっかり下調べをしておくことが大切です。
こちらの記事では、美容皮膚科に転職するきっかけの事例や、仕事をする上で大変なこと、実際に働く上でのメリット・デメリットなど、美容クリニックへ転職するときに知っておきたい情報をまとめてお伝えします。
美容看護師とは、「美容外科」「美容皮膚科」の診療科に勤務する看護師を指します。
美容外科では体型、容姿などを整えるための手術を扱っており、美容看護師は手術補助やカウンセリングなどを中心に行います。
一方、美容皮膚科では脱毛、シミのレーザー治療など、皮膚を専門にメスを入れずに施術を行います。施術は看護師が行うことになるので、メニューの提案など仕事の裁量権は大きい点が特徴です。美容商材の販売も行うケースもあり、病棟やクリニックで働く看護師とは相違点も多いです。
美容看護師への転職を考える前に、美容看護師の転職市場の実態を理解しておきましょう。
先輩看護師が美容看護師に転職した理由を知ることで、転職する際の注意点が見えてきます。
主な転職理由
上記3つの理由について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
看護師を目指す前から、もともと美容分野に興味があり、転職をしたケースです。美容に興味はあるものの美容関係の仕事にたまたま就かず、何かのきっかけで改めて美容分野を目指したという人は少なくありません。そもそも美容看護師の求人の中には「臨床経験〇年以上」と実務経験を条件に掲げるものも多いため、看護学校などを卒業後の選択肢に、美容看護師が入りづらい場合もあります。
ここ最近ではテレビCM、ネット広告で見ない日はないと言っても過言ではないほど、美容医療が一般的になりました。株式会社矢野経済研究所のデータによると、2017年から2019年にかけて、美容医療市場は125%超となっています。
一方、医療業界では病床数が減少し、病院経営は悪化していくという予想もあります。両業界を比較した結果、美容業界の将来性に希望を感じて転職を決意した方も多いです。
参考:矢野経済研究所
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2738
美容医療の仕事は、病院勤務よりも休みが取得しやすく、給与待遇の条件が魅力的なケースが多いです。予約制を採用しているクリニックであれば、残業の有無が事前に予測でき、スケジュールが組みやすい点も魅力です。これらの働く環境面や労働条件から、美容看護師への転職を決めた人もいます。
その他にも、夜勤がないことや、インセンティブとして報奨金が付くなども、美容看護師への転職を後押しする要因となっています。
美容看護師への転職理由を知り、さらに興味が高まった人も多いのではないでしょうか。ここからは美容看護師として働く主なメリットを3つお伝えしていきます。
美容看護師の大きな魅力の1つが日勤帯で働ける点です。病院勤務では夜勤が避けられないケースも多いですが、美容看護師は日勤シフトのため安定した生活リズムで過ごせます。
また、ほとんどのクリニックが予約制なので、残業も少なくプライベートの時間も確保しやすいです。年間休日を137日も取得できるクリニックもありますし、有給消化率が高い職場も見つけやすいです。
勤めるクリニックによりますが、病院勤務と比べると福利厚生が手厚いところも多いです。例えば、以下のような特典がよく見受けられます。
どれも病院勤務の福利厚生ではあまり見かけない、特色溢れるものとなっており、働くモチベーションアップにもつながると考えられます。
美容看護師として働く際のメリットとして、働きながら「美」を追求できる点が挙げられます。
社員割引で脱毛機器など最新の美容機器を購入できたり、クリニックの施術を試せたりするなど、美容の仕事ならではの特典が受けられる機会も多いです。また、日頃から美意識の高いお客様と接することで、新たな美容知識に触れるきっかけも日々あるでしょう。
美容看護師への転職はメリットばかりではありません。魅力的なことが多い反面、デメリットも当然存在します。転職してから後悔しないように、代表的なデメリットもしっかり理解しておきましょう。
求人情報ではノルマはないと書かれていることがほとんどです。しかし、美容クリニックは保険対象外の自由診療を行うという特性もあり、売上をあげるための目標を掲げている場合が多いです。
美容看護師という仕事は、患者さんではなくお客様を相手にした接客業の側面が強いです。ただ施術をして終わりではなく、美容機器を販売するなどプラスアルファの提案も求められます。一般的な病院勤務ではあまり経験がなく、ギャップを感じてしまう方も少なくありません。転職を検討する際は、通常の看護師とは業務のスタンスに違いがあることを押さえておきましょう。
美容クリニックを利用される人は、土日祝日に施術を受けにくる人が多いため、土日祝に休むことは難しいでしょう。ゴールデンウイーク、年末年始などの長期休暇は特に忙しく、まとめた休みは取得しづらい可能性が高いです。家庭の都合で土日祝日の休みを取りたい人は、求人情報をしっかり確認してから応募してください。
美容外科の場合、看護師は手術のサポートなども行いますが、他の科と比べて内容が大きく異なる点に注意しましょう。美容皮膚科では、医療免許がなくても扱える施術が看護師の主な業務となります。そのため、他の分野でも活用できる汎用的なスキルが身に付きにくく、美容クリニックで長年勤めた後に病院へ転職することは難しくなる場合があります。
勤めるクリニックによっては、看護師としてずっと働き続けるのではなく、管理職や店長などのマネジメント職にキャリアアップしていく可能性もあります。このようなキャリア変更が起こりうることも頭に置いておきましょう。
美容看護師への転職においても、これまでの経験やスキルなどが重視されます。ここでは、実際に働いてみたいと考えている人のために、美容看護師に活かせるスキルと経験を3つ紹介します。
美容クリニックでは、病院よりも営業的な側面が強いため、臨床経験のないスタッフを育てる余裕がないところも多い状況です。そのため、求人の条件として「臨床経験〇年以上」と掲げるクリニックが多数を占めています。実際に、卒業間近の看護学生、臨床経験の少ない人で「面接を受けてみたけれど、不合格だった」という声も少なくありません。
したがって、最低でも1年間は病院や医療法人での臨床経験を積み、その後に転職に望むのがよいでしょう。
一般的な病院勤務と比べて、接客の側面が強いため、飲食・小売などの業界での勤務経験が転職で有利に働く場合があります。
美容看護師として働くときは、患者さんではなく「お客様」としてサービスを提供する意識が大切になります。通常の保険診療の場合は、接客が良くても悪くても売上に差は出ません。しかし、美容クリニックの仕事では接遇力次第で売上が大きく変わると覚えておきましょう。
美容看護師に転職するときは、接客力やサービス力などを積極的にアピールするとよいでしょう。
美容に関する資格、検定を持っていると転職の際のアピールになり得ます。また、美容商品の販売を任せるクリニックもあるので、美容関連の知識や関連資格をアピールするのも良いでしょう。
美容が好きという理由で、勢いよく美容看護師へキャリアチェンジするのはNGではありませんが、10年後、20年後のキャリアパスを事前に検討しておきましょう。ここまでご紹介した通り、美容看護師に求められるスキルや経験、仕事内容は、病院・クリニックの看護師とは異なる点が多いです。
参考までに看護師としてのキャリアパス例をご紹介します。
①病棟で勤務して管理職を目指していく
②特定の分野の看護師として専門性を高めていく
③地域医療に貢献するために、訪問看護師、クリニック、介護施設での勤務を目指す
④看護師の育成に携わる
⑤海外の病院、研究所で勤務する
⑥会社の産業医として働く
⑦学校の養護教諭として働く
このように、看護師の活躍の幅はとても広いです。美容看護師を目指す場合は、美容分野の専門性を極めていったり、管理職や経営コースで道を究めていったりする道があるでしょう。早期から自身のキャリアパスについて考え、将来に備えておくとよいでしょう。
美容分野への転職を成功させるためには、自身が求める条件や思い描くキャリアパスなどを明確にすることが大切です。美容看護師の仕事に少しでも興味をもった方は、まずは求人検索を行ってみたり、転職エージェントにキャリア相談したりするとよいでしょう。
求人検索を行う際は、案件数が豊富な東京23区内の求人をぜひ調べてみてください。
MRTグループのNOSWEATはでは、手厚いサポート体制で就業後も安心して勤務していただけます。「派遣」「単発派遣」「イベントナース」「美容看護師・アートメイク」「常勤」「非常勤」の中から多様な働き方をあなたのライフステージに応じて選択することができます。
【おすすめポイント】
【サービス職種・エリア】
*関西圏(京都・奈良・滋賀・大阪・兵庫)
(常勤、非常勤)・・看護師,薬剤師,介護,OT,PT,ST,臨床検査技師,臨床工学技士,放射線技師
(派遣)・・看護師,薬剤師,介護,医療事務,
*関東圏(東京・神奈川・千葉・埼玉・静岡・東北エリア)
(常勤)・・看護師,介護, OT,PT,ST,臨床検査技師,臨床工学技士,放射線技師
※関東エリアでは派遣事業は行なっておりません。
LINEでの問い合わせや相談はこちら。